囲碁のルールは難しくないのですが(それは囲碁を始めて4ヶ月が経った今だからこそ、そう思えるのですが)、それなのに難しいと思えてしまう理由があります。

その理由は囲碁をやってみるとそのうち(というかすぐに)わかります。

 

なので、大事なことはまず本当に簡単なことだけを覚えたら先に囲碁をやったほうが良いということです。

 

5歳児でも理解できるルールだけを覚えておけば差し当たり十分です。

その「5歳児でも理解できるルール」とは実は4つしかありません。

 

そして、最初のうちは普通の大きな碁盤で囲碁をするのではなく、9路盤と呼ばれる小さな碁盤でやってみることをおすすめします。

囲碁のイラスト

上のイラスト画像のような碁盤が9路盤です。

打つ石の数が少なくなりますから、1回の勝負がすぐにできるため初心者にはおすすめなのです。

最初に覚えるべき4つだけの囲碁ルール

もちろん囲碁のルールは4つだけではありません。

ですが、4つだけ覚えれば(覚えるというほどに難しくありません)今の時代は囲碁を楽しめるんです。

 

昔はそうはいきませんでした。だから「囲碁入門」という名前の書籍でも、囲碁のルールのすべてを伝えることはもちろんのこと、ルール以外のさらに難しい部分も伝えなくてはなりませんでした。

 

だから、入門書を読んでも理解できず、囲碁は難しいという感想を持ってしまうことになったわけです。

 

ところが、今の時代は囲碁の入門書に書かれていることを全て覚えなくても、理解ができなくても、たったの4つのルールさえ覚えれば、後はスマホの無料アプリが補ってくれます。

なので、今はまず4つのルールだけを覚えれば、というか理解すれば十分無料の囲碁アプリで楽しめるのです。

 

最初に覚えるべき4つだけの囲碁のルールとは以下の4つです。

 

  1. 石はマスの中ではなく線が交わった所に置きます。
  2. 囲碁では黒が先で次は白と順に交互に石を置いていきます。
  3. 囲碁では1度碁盤に置いた石を移動させることはできません。
  4. 石の移動はできないですが、相手の石を囲めば相手の石を取ることができます。

以上の4つです。もう少し詳しくお伝えしますね。

石は線の交点に置く

囲碁では将棋やオセロゲームと違い、石は碁盤のマスの中ではなく線の交わる交点に置きます。

囲碁のイラスト

先ほどのこの画像でも、線が交わったところに置かれていますね。

ちなみに囲碁では石を碁盤に置くことを「打つ」と言いますが、この打つ場所が交点になるということは知っておくだけで覚える必要はありません。

なぜなら初めて囲碁をされる際には「みんなの囲碁」という無料のスマホアプリでやって頂く予定ですから、みんなの囲碁では交点以外のところは打てないようになっているからです。

囲碁では石を交互に打つ

囲碁では黒が先に石を打ち、次は白、次は黒と黒白の順で交互に石を打っていきます。

これも考えてみれば当たり前のことで、どちらかが余分に打てたらその分有利になってしまうため、石は交互に打ちます。

 

しかし、これも差し当たりは今知るだけで覚えておかなくても、みんなの囲碁では交互にしか打てませんので何も問題ありません。

それよりも、交互に打たないでどちらかが余分に打つと有利になるということの意味がわからないかもしれませんね。ですので、それについては4つのルールを説明してからお伝えします。

石の移動はできない

囲碁は1度打った(碁盤に置いた)石をその後に移動させることはできません。

将棋やチェスはそれぞれの駒に動き方が決まっていて駒を動かすことでゲームをしますが、囲碁は石を動かすことがありません。その代わり、囲碁は基本的に碁盤のどこにでも石を打つことができます。

もっともどこでも良いという自由なゲームだからこそ、どこに打てばいいのか困るんですけどね。

 

また、このルールについても知っておくだけで大丈夫です。

みんなの囲碁では動かしたくても石は動きませんから。

相手の石を囲むと相手の石を取ることができる

この4つ目のルールは非常に重要なルールのひとつです。

囲碁では相手の石を自分の石で取り囲めば相手の石を取ってしまうことができるのですが、それは裏をかえせば、自分の石も相手に囲まれればとられてしまうこともあるということです。

 

石の囲み方の一例は以下の通りです。

囲碁の四ツ目殺し

上の画像のように四方を囲むと相手の石を取ることができるのですが、先ほどお伝えしたように、囲碁では交互に石を打ちますからこの画像のように単純には取れませんし、1つの石だけでなく多くの石も囲めばまとめて取ることもできますから、そのあたりは実際に囲碁をやっているうちにわかってきます。

ここでわかっておいていただきたいのは、石が取れるということはそれだけ有利になりますので、逆に石を取られないように注意することも重要だということです。

 

もちろん囲碁が上手い人になれば捨石と言って、わざと自分の石を取らせてその後に自分にとって有利な展開にするということもしますが、まずは今の段階では石を取ることもできるし、取られることもあると知っておいて下さい。

みんなの囲碁で実戦をしてみるときっと最初のうちは取られてしまって「なるほど、これが石を取るということか」と実感できると思います。

そもそも囲碁ってどんなゲームなのか?

囲碁とはお互いに交互に石を打ちあって、最終的に自分の陣地が多いほうが勝ちとなるゲームです。

囲碁ではこの自分の陣地かどうかがわかりにくいため、入門書でもそこを詳しく記載されていて読んでいてわけがわからなくなります。

 

死活と言って、一見すると自分の陣地のように見えるのに自分の陣地ではないなんてこともあって、それの見極めなどが難しいからですが、差し当たりはみんなの囲碁ならばその陣地の計算も自動で行なってくれますので、陣地ということのおよそのイメージだけわかっておけば十分だと思います。

 

逆に最初から完璧に理解しようと思うとかなり難しいですから、実際に囲碁をみんなの囲碁でやってみればいろんなケースに遭遇しますので、それからになって理解しようとしたほうが簡単です。

自分の陣地とは?

たとえば、以下の画像をご覧下さい。

2019年7月29日の対局結果1

これは私が以前にみんなの囲碁で対戦(囲碁では対戦することを「対局」と言います)した時の結果です。

盤面のほとんどが黒の陣地で、盤面の右上部分のほんの少しだけが白の陣地ですから黒のほうが陣地が多くて黒が勝ちということになります。

 

「え? なんで左のほうにも白石があるのに黒の陣地なの?」

 

と思われたかもしれませんが、それはそのうちわかります。

今のところは「なんとなくそんな感じね」となんとなくだけわかっておけば十分です。勝ち負けは自動で計算してくれますし、最初は圧倒的に有利な状態からのハンデキャップ戦を行うことをおすすめしますので。

基本的には石はどこに打てば良いのか?

これからの話はあくまでも参考程度にお聞き下さい。

なぜなら、みんなの囲碁でのハンデキャップ戦ではあらかじめあなたの石を置いた状態からのスタートになりますから、最初にどこに打つかとかあまり考える必要はないからです。

しかし、自分の陣地が多いほうが勝ちと言っても、もう少しイメージがハッキリしたほうが打ちやすいと思いますから、碁盤に石がない状態から打つ時に基本的には(あくまでも基本です)どうするかも知っておいて下さい。

 

これもまだなんとなくわかれば十分です。

 

たとえば、黒と白が互いに以下のように打ったとしましょう。

初心者同士の囲碁の棋譜例

このような場合にお互いが何を狙っているのかと言うと以下の画像のようなことを狙っています。

囲碁での白と黒の自分の陣地

それぞれ黒線と白線で引いたあたりを自分の陣地にしようとしているわけです。

碁盤の真ん中あたりと碁盤の隅を比べた場合、以下の画像のように碁盤の隅のほうが少ない石で多くの陣地を取れますので、通常は上の画像のように隅から陣地にしていくのが基本です。

陣地の考え方

左側の画像では、黒石が16個も使われていますが、黒の陣地は青色のバツ印の部分ですから9です。

(囲碁では石の数え方を16子(し)と数えます。また陣地は9目(もく)と数えます。ご参考まで)

ところが右側の画像のように隅を使うと、黒石は14子しか使っていないにもかかわらず、黒の陣地は16目ですね。

 

つまり囲碁では隅を有効に使ったほうが大きな陣地を作りやすい為有利になるということです。

 

そして、囲碁とはこのように陣地を取り合うゲームなので交互に打たないと余分に打ったほうが陣地を作りやすくて有利になってしまうのです。また、黒は先に打つ分だけ有利にもなっています。

黒が先だから有利ということはやっているうちに実感できると思います。

また、陣地を作るためにも石は取られないほうが良いですし、取れる石は取ったほうが有利になるのです。

 

しかし、だからと言って、以下のような打ち方は大きな陣地が狙えるとは限りません。

囲碁の棋譜例その2

上の画像のように打てば一見すると左側が白の陣地で右側が黒の陣地のように見えますから、黒が有利なようにも見えますが、あまりに隅から離しすぎても、その中に白に侵入される隙を作ることになってしまいますから、欲張りすぎも基本的にはダメなのです。

以上の陣地の話はまだなんとなくしかわからなくてもそれで充分です。

いざ実戦を!

もうこれだけのことがなんとなくわかれば、後はさっさと実戦をして実感をしたほうが早いですし、たったこれだけのことがなんとなくわかっただけで実際の対戦(対局)は意外と楽しめるものなのです。

 

そして実戦をすることで初めて「あれ? なぜだろう?」と疑問に思うことや、入門書に書かれている他のルールなどもハッキリを理解しやすいような場面に出会うことができて楽しくルールもマスターできるのです。

 

囲碁を実際に行う場合は無料のスマホアプリ「みんなの囲碁」を使うことをおすすめします。

 

その際の設定は、黒の置石5子(あなたの石を先に5つ置いておく)、相手の棋力(きりょくと読みますが、強さのことです)はみんなの囲碁では一番弱い14級を選んで対戦します。

対局開始その2

こんな感じのスタートですね。

小さな9路盤にあなたの石が5つも置いてありますから、最初はすべてがあなたの陣地候補としてはじまります。

 

なので、断然有利な状態からのスタートです。

 

そして囲碁は黒から先に打ちますが、置石がある場合は先に黒がそれだけ打った状態になりますから、白が打ってくるところから始まります。

それではみんなの囲碁の使い方については、以前に以下の記事で図解入りで説明していますので、お読みになって下さい。

 

みんなの囲碁の使い方超入門編「無料囲碁ゲームをやってみましょう」

 

まずは勝ち負けよりも楽しんでみて下さい。

実際に対局(対戦)してみると、どこに打ってもいいはずが打てないことがあったり(「禁じ手です」とか「コウの状態です」と表示されます)、わからないことが出てくると思いますが、実際に対局をしたからこそわかるルールもありますから、まずはゲームを楽しんで囲碁の入門編に慣れてみて下さい。