知人に囲碁のおすすめ書籍を教えて頂き、今回は「ヒカルの碁 勝利学」という書籍を読んでみました。
新しい書籍ではなく2002年の出版です。
囲碁の技術的な部分を知りたいと思っていた私にとっては本来求める内容ではなかったのですが、この本を読んで凄く納得したというか、なぜ前回お伝えした書籍を読んでチンプンカンプンだったのかがわかりました。
もっと早く知りたかったこと
今回知ったことは、個人的にはもっと早く知りたかったです。
前回読んだ「指導のプロが教える初段になるための囲碁上達法」ではまったく書かれていませんでしたし、今回の書籍でもちらっと書かれていただけです。
以下、「ヒカルの碁 勝利学」からの引用です。
全く同じ形をした石を見たとしても、「たいへん厚い」「少し厚い」と感じる人から、「厚い」と感じない人もいて、対局者が状況に応じてどう感じるかによって、打つ手が変わってきます。
・・・・・・
え? そうなの?
「指導のプロが教える初段になるための囲碁上達法」では普通に何の注釈もなく「厚い」と記述されていました。
要するにそのような石の形は厚いと言うのが常識のようにですが、私には厚いという感覚がわからなかったわけです。ところが、ヒカルの碁勝利学の著者によればその考え方自体が感性の問題ということです。
それならば納得できます。
もっとも囲碁を長く続けていれば、概ね誰でも「厚い」と思うような形などわかってきて、すべてにおいて感性のみではないのでしょうが、明確な定義がないのであれば、私がチンプンカンプンだったことも自分なりに納得できます。
また、ヒカルの碁勝利学にはこんな記述もありました。
プロ棋士であっても、相手の打つ手を百パーセントの確率で的中させることはできません。先が読めない局面では、長年の勝負勘と感性に頼って次の手を打つことになります。
これまた「なるほど」です。
物事に置いて絶対的な正解があるのは学校のテストだけ(なぜなら解答を絶対的なものとあらかじめ決めているから)ということはわかっていたつもりでも、私は囲碁の打ち方に正解を求めていたようです。
しかも、理論的に納得のできる(説明がしっかりとできる)正解を。
しかし、それらはすべてあると言えばあるし、無いと言えば無いもので、感覚的にわかっていくものということが今回の書籍を読むことでわかりました。
私にとってはこの書籍は読んで良かったです。
さすがに知人がおすすめして下さっただけのことはありました。
内容自体は私が求めていたものと違いましたが、私が求めていたものを知るにはこの本の存在なくしてはわからなかっただろうと言っても過言ではない書籍でした。あくまでも私にとっては、ですが。
この書籍には単に技術だけでなく、いろいろな面で囲碁で上達するための大切なことを教えてもらったと思います。
ただ「右脳が云々」という記述に関しては私は個人的にはあまり納得できない部分ではありましたが、それ以外はおもしろい、そして役立つ書籍でした。
少し古い書籍ですが、興味のある方は読まれてみて下さい。
その前にヒカルの碁を読まれたほうが良いかもしれません。
私もヒカルの碁を読みたくなりました。もっとも私の場合は先にアニメを見たいのですが。