最低限の囲碁のルールを知ったら、それ以上を知る前にまずは無料の囲碁ゲームで実際の感覚をつかんでみて下さい。
まだルールをしっかりと覚えていない段階で実戦経験もないわけですから勝てなくて当たり前なのですが、無料ゲームで、さらにハンデももらった上で挑戦してみて下さい。
かなりハンデをもらっての対局(対戦)でしたら、最低限のルールを知っただけでも結構善戦できると思いますから。
おすすめ無料囲碁ゲーム
おすすめの無料囲碁ゲームはスマホ用のアプリで、ルールをお伝えした時にも名前はお伝えしましたが「みんなの囲碁」という無料囲碁アプリです。
iPhoneの方はアップルストアで、アンドロイドの方はグーグルプレイで入手して下さい。
入手すればあなたのスマホに上の画像のようなアイコンが表示されます。
このゲームは配布元によれば、
最新技術ディープラーニングで学習した思考エンジン(AI)を搭載しており、プロを唸らせる強さと思考の速さを両立。さらには人間らしい棋風も実現しており、初心者の方が囲碁を楽しみながら覚えるための最高の練習相手となります。
とのことで、ルールを覚えたての初心者はもちろんのこと、まだルールがしっかりとわかっていない人に対しても優しい造りになっています。
みんなの囲碁の設定
まずは、もっとも弱い相手でハンデも最大にもらってやることをおすすめしますから、あなたのスマホの画面に先ほどのみんなの囲碁のアイコンが表示されたら、そのアイコンをタップして下さい。
すると以下のような表示になります。
この画面が出るのは最初だけですが、一番上の「対局開始」というボタンをタップして下さい。
そうすると詳細な設定をする画面になりますので、以下の画像のように設定をして下さい。
上から順に対局相手は「人対コンピューター」にします。
つまり自慢のAIと対局することになるわけですが、相手がコンピューターですから素人丸出しの打ち方をしても誰もバカにしませんし、誰にも迷惑をかけることもありません。
その次のコンピューターの棋力(相手になるコンピューターの強さのことです)は、一番弱い14級を選択して下さい。14級でも結構強いですよ。
手番選択は黒番を選択します。
実際の囲碁でも黒から最初に打ち始めます。
黒は先に打ち始めることができるため、その分だけ有利です。つまり、まずはあなたが黒石を置く人になるわけです。
碁盤設定は九路盤を選んで下さい。
通常の囲碁の碁盤は十九路盤という大きな碁盤ですが、初心者のうちは小さな碁盤で練習をします。
次は大事な設定で置石を5子に設定して下さい。
これはハンデとして、最初から主要な位置に5つの黒石を置いた状態から始めるという設定です。その分だけかなり有利な状態からの対局(対戦)になるわけですが、あらかじめあなたの石が置いてありますので、黒番で黒が先手のはずですが、このように置石をした場合はまず白が打ってからあなたが打ち始めます。
なぜなら、あなたが先に5つも黒石を打ったという前提で始まりますから、ゲームをスタートするとすぐに白石が打ってきます。
その右側のコミは無しを選択します。
コミというのは囲碁のハンデのことで黒のほうが先手で先に打てる分だけ有利なので、通常の囲碁ではコミと言って白側がハンデをもらいます。
つまり、コミ有の場合は(コミはいくつと必ずしも決まっていませんが)仮に黒と白の陣地が同じだった場合、引き分けではなく白の勝ちとなるということです。なので、コミを無しにすることで、黒がいっそう有利になって、仮に陣地が同じだった場合は引き分けになります。
ちなみに囲碁で引き分けのことを持碁(じご)と言うそうです。
秒読み(あなた)も無しを選びます。
つまりあなたはいくら長時間考えて打っていいということになります。
ルールは日本ルールを選んで下さい。
日本と中国では少しルールが違うそうですが、私もまだ詳しく知りません。ですが、あなたがこれから誰かと対局することになるとしたら日本の方でしょうから、日本ルールをまず覚えるためにも日本ルールを選んで下さい。
最後のコンピューターの投了は無しを選んで下さい。
ここは有りでも無しでも、相手の強さや勝負には全然関係ありませんが、有りにしてしまうと、コンピューターの判断であなたがかなり優勢な場合に、まだほとんど打っていないうちからギブアップしてしまうため、初心者にとっては何故この状態で自分が勝てたのかわかりにくい状態で終わってしまいます。
なので、ここは無しにして極力最後のほうまで打ちましょう。それでも実際の対局とは違って最後の一手まで打つことはあまり無いと思います。
早速対局してみましょう!
以上の設定が済んだら(上の画像とまったく同じようにするだけです)、早速対局(コンピューターと対戦)してみましょう。
一番下の「対局開始」というボタンをタップすると対局が始まります。
あなたの石(黒石)が既に5つ置いてありますから、すぐに白が先に打ってきます。(今打ったばかりの石には上の画像のように赤色の印がつきます)
置石5つの場合は必ず上の画像と同じで要になる5か所に黒石が置かれた状態で始まります。
つまり、始まった段階では盤面のすべてが既にあなたの陣地候補という状態で始まるわけです。
なので、置石有りで対局する場合はいかに陣地を守るかという攻守で言えば守りに徹することになると思います。
この5か所に黒石があるということは既に十分攻めた状態ですから、白はなんとか逆転しようとしてきますので、あなたは逆転されないように防いでみて下さい。
その際には自分の石を取られないように注意することも必要ですが、あなたの石が取られそうになると以下の画像のように「アタリ」と表示されます。
上の画像の下のほうに吹き出しの中に「アタリ」とありますね。次の一手であなたの石を1つ以上(一気に何個も取られることもあります)取られる可能性がある時にこの表示が出ます。(無料ゲームなので一番下に広告が表示されたりします)
上の画像は私が置石無しで対局した際のものですが、どこの石が取られそうかわかりますか?
赤色の印のついた白石を打たれたことでアタリになったわけですから、そのすぐ上の黒石が取られそうということです。
ですので、このアタリ表示にも注意しておいて下さい。
(※ 実際に誰かと対局する際には将棋の「王手」のように「アタリ」とは言ってくれません)
上級者になると捨石と言ってわざと相手に取らせて自分の作戦通り打たせるということもしますし、初心者でも、「もうこの石はどうやっても守れない」と思ったら(少し打っていると多少はそういうこともわかるようになってきます)、そこで無駄な石を打つよりは他に打って他を守ったり攻めたりしたほうが効率が良いので、あえてアタリを放置することもありますが、まずはアタリと表示されたら守ってみましょう。
また、ゲームを始める前に右上の「設定」という部分をタップしてバイブレーションをオフにしておいたほうが良いかもしれません。
そうしないとあなたの番になる度にスマホがブーンとバイブします。
なので私は設定で以下の画像のようにしています。
一番下の項目のバイブレーションのところがオフになっていますね。
初期設定ではオンですので、オフのほうが良いのではないかと思います。
上の画像は環境設定ですが、上のほうのタブに対局設定という項目もありますね。
対局設定で「アタリ」の表示を消すことも可能です。
実際に人と対局する時は「アタリ」とは言ってもらえませんので、先の話ですが慣れてきたらアタリ表示を消す設定にしてもいいでしょうね。
白石の攻め方は毎回違う
同じ設定でも白石の攻め方は毎回変わります。
基本的に人工知能ですから考え方は人と同じで毎回同じように打ってはくれません。
なので、まったく同じ設定でも下の画像のように先ほどとは違う位置に白石が打ってきます。(その後の攻め方もいつも違います)
先ほど見たのと違う場所に打ってきましたね。
基本的に守る場合は守り方があるのですが、守り方を覚えてからやるよりも、先にご自身で少しやってみてから守り方を覚えたほうが良いのではないかと思います。
先に方法を覚えても実感がわかないため覚えにくいですし、逆に実際に対局をしてみて上手く守れない経験があったほうが守る方法(守り方)を知った時に納得できてすぐに使えると思いますから、まずは難しく考えずにやってみましょう。
これで置石5子で勝てるようになったら置石を1つ減らして置石4子でやってみるというように徐々に相手を強くしていくわけです。
ちなみに私くらいのど素人でも、置石5子ならば、凄く有利なので上手くいくとこんな勝ち方をすることもあります。
石を5つ打っただけでコンピューターが負けを認めてしまいました。コンピューターの投了無しの設定なのですが、勝敗は以下の通りです。
つまり全て黒の陣地で白の陣地はゼロで圧勝ということです。
この時はコンピューターがパスをしてきたので(コンピューターが打つところに困るとパスをしてきます)「なんで?」と思いながらも(実は私もわかっていてやっているわけではないんです)私もパスをしてみたらこの結果だったということです。
みんなの囲碁の良い所
上の画像で黒74目、白0目と表記されていますね。
ふつうは誰かと碁盤を使って対局した場合、最終的にはそれぞれの陣地が何目だったかを数えないといけません。
その数え方(地合計算と言います)が初心者には結構難しいんです。(私もいまだよくわからない感じです)
でも、みんなの囲碁ならばその計算をこんな風に自動的にやってくれます。
また次にどうしたらいいのか困った時は、上のほうにあるヒントという電球マークの部分をタップすると「ここに打ったらいいよ」というヒントももらえます。
毎回ヒントをもらえば当然勝てますが、それでは意味がないので、困った時だけヒントを表示してみて、その時だけ「なぜそこに打つといいのかな?」と考えてみられるのも良いと思います。
このヒント機能があるのも初心者に優しいですね。
まずは置石5子で開始して徐々に置石を減らしていって、九路盤で置石無しで勝てるようになることを差し当たりの目標とされてはいかがでしょうか。
というよりも、まずは対局を実際にやってみることをおすすめします。
尚、相手(コンピューター)がパスをしてきたらたいていは勝負がついていますので、ヒントを見てみるか(たいていは、あなたもパスをするように勧めてきます)、あなたもパスをしてみて下さい。
そうすると勝敗が表示されます。(この時に黒石のほうが多ければあなたの勝ちです)
次にもう1度対局する際は、水色の「閉じる」ボタンをタップすると全画面に広告が表示されますので、一旦みんなの囲碁を終了させます(スマホのホームボタンを押して下さい)。
その上で、再度みんなの囲碁のアイコンをタップして、左上のあたりにある「新規対局」というボタンをタップすれば、また先ほどの設定画面になります。
これですね。このままで良ければそのまま「対局開始」ですし、ここで置石の数を変えるなど設定を変えたい場合は、毎回この時に変更が可能です。
まずは囲碁とこのゲームアプリの取扱いに慣れて下さい。