囲碁の対局をしていると特殊な形としてセキという形に出会うことがあります。

しかし、私くらいの棋力ではめったにお目にかかることができないのがセキです。(詰碁の問題は別として)

それではセキとはいったい何なのでしょうか。

セキとは?

上の画像の左下あたりがセキの状態です。

囲碁のセキとは?

セキとは黒も白もお互いに打つことができない(正確に言えば打つと損をしてしまう)状態のことです。

上の画像の左下あたりに2か所打てる目がありますね。

 

しかし、いずれの目も黒がもし打てば黒は白にごっそりと取られてしまいます。

かといって、いずれの目も白が打てば今度は白が黒にごっそりと取られてしまいますよね。

 

だから、黒白どちらもこれ以上手出しできないわけです。

 

この状態をセキと囲碁では呼びます。

そして黒も白もどちらも手が出せないわけですから、地合計算ではどちらの陣地にもなりません。

セキの場合の地合計算

みんなの囲碁でもセキの部分は黒にも白にもなっていませんね。

つまり、セキになったら自分の陣地になるわけではないので得はしないのですが、相手の陣地になることもないため損もしないというプラスマイナスゼロのような状態です。

ですので、自分の陣地はどうしても作れない(つまり活きられない)が、相手も活かさないことで妥協を選ぶのがセキですから、狙っていかないとセキにはなりません。

 

だから、私の棋力ではまだセキにはめったにお目にかかれないわけです。

ただ、今にして思えば、もしかしたら私が囲碁を始めた時にもこのようなセキの状態に遭遇したことはあったかもしれません。

これがセキだと気づかなかったら、空いた所に打ち込んでごっそり取られてしまい「あ、ウッテ返しをされた」とだけ思っていたかもしれませんよね。

 

それでは私の棋力が上がった結果が上の画像なのか?

 

というと実は違います。(笑)

これはみんなの囲碁のヒント通りに打ったところセキになったのです。そして珍しかったのでここでお見せすることにしたわけです。

セキになった時の棋譜

この時の棋譜は以下の通りです。

パソコンでご覧の方には私のグダグダ解説も見られるようになっています。

その解説のところでもお伝えしていますが、この時の対局では序盤で私が大きくミスをしたというか悪手を打ってしまったため、もう勝ち目がないと思ったのです。

 

通常ならばそこで私が投了(負けを認めることです)してしまうのですが、もしかしてまだヒントくらいの棋力があれば巻き返しができるのかもしれないと思ったので、今後の参考のためにヒント通りに最後まで打ったところ、偶然(ヒントの手は狙ってやったのですが)セキに遭遇したというわけです。

 

38手目まで私がヒント無しで打っていますが、ヒドイ打ち方ですね。(汗)

そしてここまでヒドイ状態でヒントにバトンタッチしたのですが、結果は以下の通りです。

セキのあった対局での勝敗

あの状態からでも勝ててしまうものなのですね。

たぶん段位を持っている方であれば、もっと圧勝というか簡単に逆転できるのでしょう。

 

早くそんな囲碁が打てるようになりたいものです。