先日ご紹介した囲碁入門者・初心者向けの囲碁ゲームGo-Up! は、囲碁とは言えない気がしてきました。
これは囲碁のルールを覚えるために囲碁のルールを使った別の遊びだと思えてきました。
入門、初級、中級を3回ずつやってみたのですが、それぞれでコンセプトがあるようです。
入門編は単純な石取りゲーム
入門編は以前にお伝えした通り、ありえない場所にバラバラに打ってきますので、自分が取られないように注意しながらいかにして効率良く石を取るかを競うだけのゲームです。
相手(白)に陣地を作ろうという気はまったくない感じで打ってきます。
なので、ルールを覚えたばかりの時に「なるほど囲むと石が取れるんだ」「自分も囲まれると取られるんだ」ということが実感できて、アタリに注意しながら遊ぶだけですね。
ポン抜き囲碁に近いのかもしれません。(ポン抜き囲碁という言葉を最近知りました)
初級編はまとめて石を取るゲーム
前回、初級は自分の陣地を作ることも考えつつ石を取ると言いましたが、そういうものでもなさそうです。
囲碁ゲームGo-Up! では履歴とすべての棋譜を見ることができます。
この後で初級の棋譜を見てみたのですが、入門編とちがってバラバラに打たないだけで陣地を取ろうとするというよりも囲い込もうとすればすぐに固まります。
なので、初級編は石をまとめて取る練習をするゲームです。
もちろん自分のアタリに注意をしなくてはならないことは入門と同じですが、いかにまとめてがばっと取るかみたいなゲームですから、相手に自分の陣地を作ろうという意図はなさそうです。
このブログで棋譜を再現しようかとも思ったのですが、そこまでする意味もないかと。たぶん囲碁の参考にはならないような気がして。
こういうのをシチョウというのですね。
逃げば逃げるほどダメージが大きくなって最後には結局碁盤の端でまとめて取られるという知識としては覚えたものですが、ふつうは最後まで逃げてくれませんよね。
しかし、初級編では取らせてくれますし、何となくあえてシチョウになってくれたような感じさえあります。
シチョウに気付いて上手く追い込めるかどうかを試しているわけですね。
結果としてがばっ、がばっと取られてくれて、最後の塊2つは後一手で終わる死んだ状態でパスをしてきました。
入門編のように意味不明に黒の陣地に入ってくることもありませんでした。(コウになる場合は入ってくるかも)
中級編はコウに勝つかコウにさせないようにするゲーム
中級編になると陣地を作ろうとしてきますが、作り方が変なんですよ。
この状態でパスをしてきたので、勝っているからいいかと私もパスをしましたが、右上の白の陣地はコウで次々取っていけますよね。たぶんこの期に及んだら途中で止めようとするのでしょうが、これが中盤だとコウは一旦無視して他にコウの材料を作りに行きます。
なので、2回目の中級編を今日やったのですが、こんな風になりました。
左下四分の一は先ほどの1局目の右上のようになっていて、途中で取りにいっても止めようとせず他を打ち始めました。
そして私が他を止めようとすると、一気にコウを返してきました。
なので再び左下は真っ白になったのですが、右上の黒石をご覧頂けばおわかりのようにコウの準備ができかけた時に再び私が取りに行ったところ右上の陣地を作ることに白は専念して左下は全部取り戻せました。
要するに反撃されないところまでやってしまえば良いみたいです。
それで、右上の陣地もコウの状態だったので取っても取り返せないですから、止めるかと思いきやここまで取らせてくれました。
私が(9,二)を打ったとき、右上端の(9,一)は白にとってはコウで打つことができず、パスをしてきましたが、あちこちにバラバラと点在している白石はなんとかコウにしようとこの状態で打ち込んで来ました。
あ、こういうことは棋譜を見直してわかったのですが、なので、相手がパスをした時点で私がパスをしなければ相手の陣地を無くすこともできたとわかったので、3局目はなるべくコウにならないように、なるべく陣地内に打たせないように打ってみました。
その結果がこれです。
つまり、陣地内に入ってきても狙いはコウなので、コウにさえ注意していれば自然と行き場をなくします。まだ広がる余地がある場合も、コウに注意して追い込むだけです。
白はもう動けずパスしてきましたので、白の陣地は無しです。やっとパーフェクト。
やはりステップアップ囲碁のほうが良いです。
着替えをするドレスアップ囲碁は見づらくてやりにくいです。
中級編までは自分の陣地を取ることを考えるよりも相手をいかにして生かさないかだけの勝負です。
まだ上級編はやっていませんが、まともな囲碁になるのだろうか?
なんとなく、新たな要素が加わって、それがわかれば攻略できるゲームのような気がします。
だとすると、この囲碁ゲームGo-Up! は囲碁じゃないですよね。
相手はふつうはありえない打ち方をしてきますし、こちらも傾向さえわかれば囲碁を始めて2ヶ月経っていないど素人の私でさえすぐに攻略できるのですから、囲碁のルールを利用した別のゲームです。
この囲碁ゲームGo-Up! をやりすぎると変な手に慣れてしまって、逆に人と対局したり囲碁ゲームのみんなの囲碁で対局するとうまく行かないというか上達しなくなりそうな気もします。
あ、だから昨日の知人との対局は「今日は調子が悪いですね」と言われたのか!
と、昨日のふがいなさの言い訳をしたりして。
いずれにしても上級編も近日中にやってみますが、あまり期待できないですし、囲碁ゲームGo-Up! は囲碁を上達したい人は使わないか、ルールを覚えるためだけに使ったほうが良いゲームかもしれませんね。
小中学生の学力アップというか、成績アップのためならば使えるゲームかもしれません。
また上級編の結果報告を致します。
それと、先日プロ棋士が言われてた「これができないとパチンコみたいな囲碁になる」という「これ」を公表しても良いと許可を頂きましたので、それも近々お伝えしますね。