「ツケにはハネよ、ハネにはノビよ」という言葉は私が初めて囲碁を教えて頂いた時に習った言葉です。
以前にも言葉だけはお伝えしましたが、今回はこの言葉の意味を図解でお伝えしようと思います。
ツケもハネも相手の石が間近に来た時の様子を言うのですが、上の画像のように同一線上の隣に打ってきた時をツケと言います。
またハネとは斜め隣に打ってきた時の状態をハネと言います。
以下の画像のような状況ですね。
とすると一言で「ツケにはハネよ、ハネにはノビよ」と言ってもいくつかのパターンが想定されます。
ツケにはハネよ
まずは、最初の画像のようにツケが来たとしましょう。
この白のツケに対してハネようと思うと以下のように2つのパターンが考えられますね。
画像で言うと白石の見た目上の上にハネるか下にハネるかです。
囲碁では、天元(碁盤の真ん中にある●)の方を上と言うそうですが、今の上下は見た目での上下です。
このように相手がツケてきたら2つのパターンのうちどちらか自分にとって都合が良いかまたは相手にとって都合が悪いように考えて状況に合わせてハネるということになります。
ハネにはノビよ
ハネの状態になったらノビることで対処します。
たとえば、今白石をツケられたので見た目上の下側にハネたとしましょう。
すると、これは白石にとってはハネられた状態なので、「ハネにはノビよ」という言葉通り、以下の2つのパターンのようにノビることになります。
これが「ツケにはハネよ、ハネにはノビよ」という言葉の意味です。
もちろん、この「ハネにはノビよ」という言葉はハネが最初から来た場合も同じです。
たとえば以下のような場合(このような場合はハネとは呼ばないようですね。訂正してお詫び申し上げます)
今度は黒石がノビることで対処するのが基本ですが、ノビ方は以下の通り4パターンですね。
この4つのパターンのうちどれを選ぶかは状況によって変わるわけです。
「ツケにはハネよ、ハネにはノビよ」基本はどのようにするのか?
状況によって変わるとは言っても基本はあるようです。
基本的には上の方向(ここで言う上とは天元の方向です)にハネたりノビたりするのが基本だとのこと。
しかし、基本はあくまでも基本で実際の対局では基本通りではなかなか勝てません。
ですので、自分がどちらに陣地を作っていきたいのか、あるいは相手をどちらに閉じ込めたいのかなどを考えて決めることになります。
また、ツケとかハネは相手が仕掛けてくるばかりではなく、自分からツケの位置やハネの位置に打つこともありますが、その場合、自分の石が強い時はハネて弱い時はツケるのが基本だそうですが、それではどのような場合が強くてどのような場合が弱いのでしょうか?
それについては、ヒカルの囲碁入門の著者である石倉九段によれば「それがすべてわかれば名人ですよ」とのことなので、やはり慣れていくしかないのでしょうね。(石倉九段の言葉はパンダネットで無料で見られる「ヒカルの囲碁入門という動画で聞きました)
今回の話はあくまでも接近戦での基本事項なので、これをもとにみんなの囲碁で対局をして実践を通して腕を上げて行って下さい。